ほ た る
作 青空春志
服濡れて
沢青し
水面光りつ
ほたる舞う
千を越す矢よ
空に跳ね
平家夢消え
無漏の地と
ふくぬれて
さわあおし
みなもひかりつ
ほたるまう
せんをこすやよ
そらにはね
へいけゆめきえ
むろのちと
解説
ある夏の日々、山の沢の近くに合宿する。夜になると沢には水面が光り多くのほたるが飛んでいる、飛び交うほたるの光が平家と源氏の戦いの千を超す矢が飛び交うのを連想させる。平家の栄華も今は昔、静かなたたずまいに思いを馳せる。平家蛍と源氏蛍からの想念。
語句説明
無漏の地=煩悩(ぼんのう)に汚れていない境地
=評= 5、5、7、5、7、5、7、5、で揃えて、「現代いろは七五調定型」
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