初夢に火を踏む
作 青空春志
初夢に
豚空へ
犬猫猿も
山の上
神鷲ありて
火気下ろせ
火を踏む託す
吉世なれ
はつゆめに
とんそらへ
いぬねこさるも
やまのうえ
かみわしありて
ほけおろせ
ひをふむたくす
きちよなれ
解説
初夢で豚が空を飛んでいる。犬、猫、猿も山の上を飛んでいる。
そこへ神鷲がやって来て天から火(念として)を落とす。その念は火を踏む修行僧の火渡りの儀式に伝わり、人々は修行僧に「日頃の罪の焼き祓い、心願成就、大願成就」などを託す。
修行僧も吉の世になれと願う。
語句説明
神鷲=天日鷲神、神話で知られているのは天照大神が天岩戸に入られたとき、岩戸の前で神々の踊りが始まり、天日鷲神が弦楽器を奏でると、弦の先に鷲が止まった。多くの神々が、これは世の中を明るくする吉祥(きっしょう)を表す鳥といって喜ばれ、この神の名として鷲の字を加えて、天日鷲命とされた。という内容である。後に平田篤胤は、神武天皇の戦の勝利に貢献した鳥と同一だと言及している。下記画像
火気(ほけ)=火の気 下記画像
火を踏む=火渡りの儀式 下記画像
=評= 動物が空を飛ぶというのは非現実的だが、夢は自由で楽しい。夢占いではどういう意味か良く知りません。神鷲(かみわし)は神話にヒントを得た。今年は吉の世になれと願う。
55/75/75/75/で揃えて、「現代いろは七五調定型」
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