春月夜

春 月 夜
作 青空春志

梅の頃
山揺れし
家を抜けたら
秘地浅瀬
波も細りて
湾へ舟
遠くに霞む
春月夜

うめのころ
やまゆれし
いえをぬけたら
ひちあさせ
なみもほそりて
わんへふね
とおくにかすむ
はるつきよ

解説
梅の花が咲く頃、陽炎(かげろう)で山がゆらゆら揺れて見える。家を出てあまり人に知られていない場所、でもものすごいきれいなところに来た。波もおさまって静かになってきた、久しぶりに小舟を出して釣りに行く。遠くに月も霞んでいる。夜になって幻想的な美しさの春月夜になった。

語句説明
梅の頃=梅の花が咲く頃ですが、かなり時期に幅がある。
山揺れし=陽炎(かげろう)で山がゆらゆら揺れて見える。
秘地=一般には知られてないが、すごく美しい場所。
波も細りて=波がだんだん静かになってくる。
春月夜=はるづきよ、はるつきよ、両方ともネット検索すると出ます。


  =評= 推敲などで時間がかかりました。「ひちあさせ」が苦しかった所です。
55/75/75/75/で揃えて、「現代いろは七五調定型」。

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