春夏秋冬、花を見る
作 青空春志
春、桜見て飲むよろけ
夏、ひまわり背高し
秋、睡蓮へもや落ちぬ
冬、梅を絵に細猫と
はる さくらみてのむよろけ
なつ ひまわりせたかし
あき すいれんへもやおちぬ
ふゆ うめをえにほそねこと
解説
春は桜見でいい気分で飲んでよろける。夏は青空に向日葵(ひまわり)。人より背が高くなっている、感動。秋は睡蓮(すいれん)が咲き霧(もや)もよく出る、睡蓮にもやが垂れ込めているのは幻想的だ。
冬は外は寒いので部屋の中から庭の梅を絵に描こう、部屋の中にはほっそりとした飼い猫が居ておとなしく絵を描いているのを見守っている。
語句説明
睡蓮=すいれん。ハスのように池で花が咲く。花は6月から11月まで咲き、俳句では夏の終わりの季語のようだが実際は9,10,11月の秋にも咲いている。グーグルで検索しても秋に撮影出来るオススメの花としてちゃんと載っている。下記画像 2点
もや=靄。もやは霧(きり)とほとんどおなじもの。きりは俳句では秋の季語になっているが、名古屋では春が一番多い。俳句の季語は非科学的なところもあり、昔からの伝統習慣ということだろうか。条件によって年中出る。
梅=梅は俳句では初春の季語、冬の季語でもある。下記12月の中頃から咲き、実際真冬の正月用として使われている。松竹梅門松など。季語が出来たころは陰暦だったので最近は現実とずれがあるようである。下記画像2点 冬至梅、八重寒紅
細猫=自分の飼い猫、スリムキャット、やせた猫。日本語の辞書には見当たらないが、ネットのアマゾンにはありました、下記。中国語では、細猫(シーマオ)やせた猫、スリムな猫で普通に言う。
=評=推敲前は。夏、桜見て飲むロケよ というのもありました。ロケはロケーション、撮影会、撮影目的のこと。 冬、梅と細猫を絵に、というのもありました、日本語としてはこちらが自然ですが、室内に飾った梅と猫を絵に描く、という意味になるので、他の花は全部外だし、梅も外、ということで統一しました。春夏秋冬は、いろは道楽会が始めた後、パングラム界では定番になりましたが、テーマを統一されているのがあまり見かけないようです。青空春志は2作目ですが今回は花をテーマにしました。
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