富 士
作 青空春志
花さえ頃良し
舟を浮かせて
けむりへ濡れ
姫と見渡す
空青く雪積もる
日本一の山
はなさえころよし
ふねをうかせて
けむりへぬれ
ひめとみわたす
そらあおくゆきつもる
にほんいちのやま
解説
花もきれいな初春の頃、じいやと姫が川で舟に乗って楽しんでいる。朝もやが低くかかっている。しばらくして朝もやを抜けると美しい富士山が現れた。
語句説明
けむり= デジタル大辞泉=2、かすみ、水蒸気など空中に立ちこめるもの 必ずしも火が燃える時に出る煙ではない。 例「湯のけむりがただよう町」
=評= 「ふじさん」が使えないので にほんいちのやま、とした。このように日本語は大抵の場合別の字に置き換えることができる。それが間接表現で苦しさから面白さに変わる。
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