琉球独立論資料
琉球独立は現実的選択肢
琉球新報コラム「落ち穂」2019年12月3日 多嘉山侑三(音楽講師、ユーチューバー)
   
琉球新報 多嘉山侑三  琉球独立は現実的選択肢

2019年12月3日掲載
琉球新報コラム「落ち穂」
多嘉山侑三(音楽講師、ユーチューバー)

1879年の「琉球処分」という名の明治政府の侵略によって、琉球王国は滅亡し、強制的に「沖縄県」が設置された。それから140年の節目を迎えた今年。私の中で元々懐疑的だった「琉球独立」を現実的な課題として捉えるようになった。その経緯についてお伝えしたい。

2018年の10月にユーチューブチャンネル「うちなーありんくりんTV」を開設し、何かと誤解の多い沖縄の米軍基地問題を中心に発信を始めた。沖縄県のHPや防衛省のHPなどの一次資料、報道機関の記事などから情報収集し、分析し、事実に基づいた発信を心がけた。おかげさまで現在チャンネル登録者数が3千人を超え、総再生回数は14万回以上となった。そこから、辺野古の基地間題の代替案として、福岡と宮崎の航空自衛隊基地への移設を提案した。実際に現地に行き、地元の人にアンケートをとったりインタビューも行った。また、小平市民の会にお招きいただき、東京でも辺野古基地問題の講演を行った。その上で感じたのは、どんなにこの問題をやまとぅに訴えても、遠い南の島に住む人口1%の私達の苦悩なんて、大半の日本人の関心は低いままだろう、という事。その結果自民党政権が続き、辺野古基地建設も強行され、沖縄への米軍基地押し付けは変わらない。それを変えるには、少なくとも日本人の有権者の約半分の5千万人に関心を持って行動してもらう必要がある。

それよりも、独立を目指した方が現実的だ。なぜなら、国連監視の下に独立をかけた住民投票を行い、沖縄の有権者の過半数が賛成を投じれば良いからだ。当事者意識のない5千万人を動かすより、当事者である50-60万人の沖縄人を動かす方が断然早い。

独立すれば日米同盟から外れ、米軍基地の駐留についていち国家として米国と交渉が可能となる。そこで今後の基地について沖縄人が自分達で決めれば良い。また、独立に伴う経済や安全保障などのビジョンについては今後私のユーチューブで発信予定なので、是非ともご覧頂きたい。

これを機に独立の機運を高めていければ幸いである。



       

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