脱「植民地」目指し行動 7世代先考えた社会築こう 平良 美乃
今、ウチナー社会を分断しようとしているのは一体何なのか。
「権力は腐敗し、暴走する」と言う。アメリカ大統領選挙で トランプ氏が選ばれたこと以上に、現在の日本は危険だと感じる。私は、1日でも早く日本の植民地から脱却したいと強く思う。
生活の土台である地や食を沖縄人による選択・決定権が行使できるように取り戻し、生きる知恵がたくさん詰まった琉球の島々の土地に根づく歴史や哲学、そして言葉を受け継いでいく、そんなことが当たり前のようにできる状態に少しずつ直していけたらと思う。
日本はいつも沖縄を捨て石にしたがる。土地を私有・国有のものにし、使い放題するばかりだ。米軍其地、もしくは自衛隊のための基地が必要、それとも核を常備する場所が必要というのならなぜ、「NO」と抵抗し続けている沖縄になのだろうか。でもそれは、日本にとって沖縄は植民地下にあるのだからどうということはないのかもしれない。
沖縄の多くの土地が日本とアメリカに奪われた状態が続く中で、北部の土地が4千ヘクタールも「返還」されることに対して、本来ならば、沖縄はもっと喜ぶべきだが、この件と米軍ヘリパッドの新設工事がリンクさせられている横造のために喜ぶことすらできない。一つーつの土地を解放させ、軍事要塞でもリゾート観光地でもない、生活のための土地に戻していく必要があると思う。10月に行われた世界ウチナーンチュ大会・しまくとぅば関連のシンポジウムに参加した際にハワイからの参加者が「ハワイ先住民族は7世代先のことを考える」と話していた。沖縄でも7世代先のことを考えた生活・社会システムを構築していきたい。
民族差別から始まった植民地化である。この植民地からの脱却を進めるには、沖縄と日本の異民族認識をしていく必要がある。国際社会では、土地、言語や教育など、民族のさまざまな権利の保障が認められている。 また、世界各地において沖縄と同じように脱植民地や民族の権利保障を求め、立ち上がっている人たちが多くいる。権力が暴走し統けようと、それに惑わされることなく分断作戦を乗り越え、解放された琉球・沖縄を目指していきたい。
私は琉球民族・沖縄人として声を上げ続ける。11月に開催されたシンポジウムに登壇されていた、ニューヨーク沖縄県人会の顧問である、てい子与那覇トゥーシーさんから学んだから。「自由はつかみ取るものだ」と。そして、わったーぬ生活はわったーにしか守れないから。 (浦添市、学生、23歳)