討議資料

琉球新報 2010年11月28日

「八重山郡尖閣列島」中国からの感謝状に明記  石垣市内で発見

 【石垣】中国と台湾が領有権を主張している尖閣諸島について、中国政府が「日本帝国沖縄県八重山郡尖閣列島」と明記して石垣村長に贈った感謝状が27日までに石垣市内で見つかった。同じ内容の感謝状は、別の人にあてたものが石垣市立八重山博物館に所蔵されているが、今回発見された感謝状は保存状態が良く、村長あてという点でも価値がある。
 中国側が尖閣を日本固有の領土であることを公式に認めていたことを裏付ける貴重な史料となり、27日に会見を開いた中山義隆市長は「新たな歴史的証拠が出てきた。石垣市の行政区域として尖閣をしっかり守りたい」と語った。
 感謝状は1919(大正8)年冬、中国福建省の漁民31人が遭難し尖閣諸島魚釣島に漂着した際に、石垣村(現・石垣市)の住民が救助したことに感謝の意を表し、翌20年に中華民国駐長崎領事が石垣村長の豊川善佐氏(1863〜1937)に贈ったもの。領事名の馮冕(ひょうめん)の下に「華駐長崎領事」の印と年月日の上に「中華民國駐長崎領事印」の印も押されている。
 同博物館所蔵の玉代勢孫伴氏あての感謝状は掛け軸用に加工されていたが、豊川氏あての感謝状は贈られた当時の状態も分かる。
 今回の発見は、今年9月7日に尖閣諸島沖の日本領海内で石垣海上保安部の巡視船に中国漁船が衝突してきた事件以降、同博物館に感謝状の問い合わせが相次いだことから、あらためて資料を収集。豊川氏のひ孫に当たる豊川喜世子さんと夫の敏彦さんに依頼し探してもらったところ、和紙に巻かれて見つかったという。
 感謝状は豊川家から同博物館に寄託された。
 玉津博克市教育長は「2枚の感謝状を市の文化財に指定し、管理していきたい」と話した。

中華民国から第2代石垣村長に贈られた感謝状=27日、石垣市役所


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「尖閣は日本の領土」 遭難救助の中国政府感謝状に明記

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