沖縄近海に世界最大の熱水鉱床域
2010年10月6日 4時20分
沖縄近海の海底の地下に、高温の熱水がたまった世界最大規模の「熱水域」があることが新たにわかりました。こうした熱水の周辺には貴重な鉱物資源が分布している可能性があり、今後の研究が期待されています。
こ れは独立行政法人海洋研究開発機構の探査船「ちきゅう」が、先月1日から行った調査の結果、明らかになったものです。「ちきゅう」は、沖縄本島の北にある 伊平屋島沖の海底にメタンガスや二酸化炭素を含む大量の熱水が噴き出している場所があることから、その周辺をドリルで掘削して調べました。その結果、 200メートルほど掘り進めた地下に250度以上の熱水が大量にたまっていることが新たにわかったということです。研究グループによりますと、見つかった 「熱水域」は半径10キロ、厚さ100メートルの範囲に及び、これまで世界で見つかっている350ほどの「熱水域」の中でも最大規模だということです。ま たこうした場所には、金や銀などの貴重な鉱物資源が分布している可能性が高く、今後の研究が期待されています。海洋研究開発機構の高井研さんは「今回の発 見の成果をさらに幅広い分野に生かしていきたい」と話しています。