討議資料

沖縄タイムス2014年3月21日 論壇

沖縄問題 国際化が必要 独立運動パレードでアピール 屋良朝助

  最近、世界で注目されているのが「沖縄の独立運動」である。国内のマスコミよりも海外の取材が多い。これまで韓国TV、ニュヨーク・タイムズ、中東のアルジャジーラなどが来沖して、『「沖縄独立」の系譜』の著者・比嘉康文氏や独立派の人を取材している。最近では、アメリカの対外向けの宣伝放送機関であるVOA(アメリカの声)のTV局が「基地と独立運動」の取材を申し込んできた。

 2日午後、彫刻家の金城実さんら約30人が以前から予定していた基地反対アピール集会のため、普天間基地の野嵩ゲートに集まった。しかし、ウクライナ情勢緊迫で、韓国から沖縄行きの飛行機に乗る直前、本社からの指示で記者は急きょウクライナに派遣され、直前に取材が取り止めになった。私には「あらためて取材したい」と電話があった。  だが、野嵩ゲートでは集会を続行し、金城さんが英語で基地撤去と民族自決権について迫力ある声で演説、警備の警察官や通りがかる市民たちも驚いていた。

 私たちは普天間基地の撤去、辺野古への新基地建設に反対してきた。だが、日本政府はまったく聞く耳を持たない。軍事専門家は普天間を沖縄以外に移しても抑止力に関係ないと主張している。友人たちは「現在も普天間飛行場があるにもかかわらず、尖閣諸島の海域には中国の公船や、航空機がそれぞれ威嚇行為をしているではないか」と述べ、「政府のいう「抑止力」は見え透いたウソだ」と吐き捨てるように言った。

また、森本敏前防衛大臣も「軍事的には沖縄でなくてもよいが、政治的には沖縄がよい」と述べている。軍事的というのは「抑止力」で、「政治的」というのは本土に移設した場合には「安保闘争の再来」になるという意味だ。
日米安保条約が大事という政治家たちだが、その言葉の責任、義務を果たそうとしない。 それを打破するためには、沖縄問題の国際化が必要である。

 その一つとして「沖縄の独立運動」がかなり有効に働くと思っている。実際、海外メディアが、特集番組を作りたいと独立派の人たちに取材申し込みがあるのでも明らかだ。

 独立運動が起こることは、安倍首相は自ら国民を分裂させることになる。各政党が安倍政権の右傾化に手を打つことができない現状をみると、沖縄独立運動は有効に働くだろう。

 私たちは21日午後2時に県庁前の広場に集まり、国際通りを経由、牧志公園まで「平和のための琉球自立独立パレード」を行ないますので、大勢の参加を呼びかけます。

沖縄問題 国際化が必要

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